人生のさまざまな苦楽がある中で、死後に家族や子孫が丁寧に遺体を清めたり、メイクを施し、毎日顔を気にしてくれて、手を握り、安らかな姿で見送ってくれるというのは、究本的な「愛の証」だと思う。

日本では、亡くなった後の遺体ケアとして「エンゼルケア」や「死化粧(しにげしょう)」が一般的で、看護師や遺体従事者が専門的に行うけど、私はこれは家族が一緒に参加するべきだと思っている。

死後の身体に触れて生前の姿に近づけて、血色を良くしたり、髪を整えたりすることは、遺族の心のケアにもつながるからだ。(グリーフワーク)

グリーフワークの観点…家族の直接支度が役割感を与え、後悔を防ぐ

昔は家族や近所の人たちが湯灌(ゆかん:体を湯で洗い清める儀式)や納棺を一緒にやってた伝統があった。

実際、大正時代の家庭科の教科書には親族の女性が「最後の親孝行、最後の介護」と死後の支度をする項目がある。
(明治・大正女子教育史:良妻賢母教育で家庭衛生・被服が死生準備の基盤)

また、子孫が手を添えたり、最後の身支度を手伝ったりするのは、故人への敬意と感謝を表す最後の機会でもある。

そして、それができるってことは、生きてる間に築いた絆がちゃんと残ってる証拠です!

孤独に逝く人もいるし、全任せのエンバーミングやメイク自慢の納棺師のように全て他人が施してしまう事が多い中で、そんな風に見送られるのは、まさに「人生の勝ち組」と思ってしまう。


沖縄は沖縄戦を経験した方々がいて、そんな激動の時代を生き抜き子孫繁栄し、自分の死後に孫やひ孫がメイクしてくれる…

人生というステージにおいて、人生の完成でもある葬儀。そこでの子孫の施しは何にも変えがたく、素晴らしすぎるし、とても美しい光景である。

家族の絆、家族の愛、家族の支え、信頼、尊重、深いつながり…私はそんな美しい場面をありがたくも目の前で沢山見させて頂いている。

私の原動力は「家族の愛」です。勝手ながら皆様の溢れる家族愛を、ひしひしと隣で受け止めております。



あとがき………

葬儀に入り、関係性のないいきなり現れた「遺体管理人•嘉陽果林」を信頼してくれて、受け入れてくださる沖縄の家族さん•葬儀屋さん•医療福祉介護の方々に心から感謝しています。

家族さんにおかれましては突然のご不幸にもかかわらず、わたくしにまで気を使って頂き、今年も沢山のメッセージ、お手紙、お気持ちなどを届けてくださいました。

こんなわたくしに、身に余る光栄です。

ありがとうございます。

これからもご遺体ケア、ご遺体でお困り事は明瞭会計で何でも対応致します。

まだまだ半人前ですが、今後も地域の為、社会の為、ひいては沖縄の皆様の為に身を粉にして貢献していきたいです。